社会科の教員免許を取るには?地歴公民などの科目は選ばなくてOK?

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by maple

更新日:2019-06-03

公開日:2019-05-25

中高社会科教員の仕事

5教科中最難関!?教員の世界は厳しい?地歴・公民どちらかの資格でいいの?教員免許を取る大学生の時間割は?中高の社会科教員になるために必要なスキル、教職教科の授業内容を見てみよう!「社会科」に興味を持つ生徒を自分の手で育ててみませんか?


「身近に働く人」と聞いて、ご両親以外に誰が思い浮かびますか。やはり、毎日通う学校の先生が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。

そんなあなたは「この先生みたいにこの科目を教えてみたい!」「この先生の教え方下手だな…私だったらこうするのに…」なんて思ったことはありませんか?「社会科」という教科に焦点を当て、社会科教員のなり方・教員免許の取得方法・取得できる大学についてについて見ていきましょう。


機械には真似できない、人の一生を形作る「教員」のお仕事とは?

社会科教師の仕事

教員というと小中高大の教師が挙げられますが、今回は比較的教員免許の取り方が同じ「中高の社会科教員」に注目して見ていきます。
身近に感じている先生のお仕事ですが、実は私たちの想像以上の努力によって成り立っているお仕事なのです。

授業準備・授業

「教員」としての中心的なお仕事は「授業」です。準備のために、早い先生は朝6時から出勤しています。授業は1~4限(午前)の間に、最大三時間と5、6限。午前中三時間連続授業というのは稀ですが、行事やその準備による時間割変更によってはあり得ないことではありません。

空きコマでは、自分の担当教科の準備・勉強をします。特に、高校の授業は専門性が高いため、正しい知識を身に着けておく必要があります。科目が「社会科」となれば、刻々と変化する社会状況を常に新聞やニュースで追って、授業に反映させる必要も出てきますね。

クラス

クラス担任になれば、自分のクラスのSHR(ショートホームルーム)、清掃監督、自分の生徒との面談というお仕事があります。中学・高校三年生の受験生クラスを持つ担任は、定期的な面談に加え、受験生の個人的な相談や質問に多くの時間を割くことになるため、必然的に労働時間が長くなります。

会議

月一回の職員会議、1,2週間に一回の学年会議、空きコマに行われる教科会議が主に行われます。会議内容は、教育指針の決定や、イベント前であればその話し合い、受験生学年なら大学推薦者の決定などです。臨時会議では、学年で起きている問題や、問題のある生徒の処分について話し合うこともあります。

部活動・委員会

忙しい委員会なら週に数回、強豪校の部活顧問なら土日含め毎日、と忙しさは様々です。私立では手当が出るところが多いですが、公立中学・高校では出ずほぼボランティア状態です。
ある程度自分の興味のある分野などを考慮して顧問を勧められますが、興味の無い分野に配属されるとキツそうですね…。

社会科教員になるためには?取るべき三つの教員免許

中高教員全般ですが、教員になるためには教員免許が必要です。その後、公立志望なら教員採用試験、私立志望なら学校ごとの個別試験を受けることになります。

教員免許は四年制大学・短大卒業か通信課程で取得

教員が一般的に持つ普通免許状の種類は三種類。一種免許状は大学卒業、二種免許状は短期大学卒業、専修免許状は大学院修士課程修了によって取得することができます。通信制の場合、まず二種を取得してから一種取得という流れになります。

二種で教員をしている人もいますが、試験において点数が同じであった場合、
一種免許取得者が優遇されることは否定できません。また教員になった後、一種免許の取得を学校側から促されることが多いです。

中高免許、地歴公民免許、すべて取得するのが◎

中高教員免許は、中学校教諭免許状(社会)・高等学校教諭免許状(地理歴史)・高等学校教諭免許状(公民)に分かれていますが、中高どちらの教員免許を取得しておくのが一般的です。教員採用に際して、中高両方の教員免許状取得を条件にしている学校・自治体はとても多いです。また、中高一貫校は増え続けているので、将来の退職・異動を考えたとき、仕事に幅を持たせることができます。

また、社会科は他の教科と比べ「地歴」「公民」と教員免許が二つに分かれていることが特徴的です。片方だけでも教員になることができますが、どちらも取得していることを採用条件にしている学校は多いです。また教員になってから片方の教員免許取得を促されることがあります。

何よりも、「社会科」とひとまとまりにされるくらい二つの学問のつながりは強いため、片方だけの知識では深い授業をすることは難しいです。

通ってる大学が中学・高校、地歴・公民のどれかしか免許取得できなかった!

中高免許、地歴公民免許全部取れ!とは言いつつも、「自分の能力的に行ける大学ではどれかしか取れなかった」「そもそも知らずに入ってしまった…。」ということがあり得ますね。

実は、3つの教員免許状取得は時間がかかるものの可能です!

地歴公民どちらかの取得が必要な場合→通信制約一年で片方取得可能。
中高どちらかしか取れない場合→通信制に三年次編入し約2年~3年。ただし、大学によっては「単位の流入」によって片方を取得できる場合があります。

いずれの場合でも、一度大学側に相談してみてください。

大学選びはどうすればいい?学部は教育学部じゃなきゃダメ?

気になる大学選びについてですが、科目に対するより高度な知識が求められる職業上、レベルの高い大学ほど良いです。
また、私立学校では学歴を重視して採用を行うところが多いです。最近では専修免許状取得者を求めているところもあります。公立の教員採用試験で学歴を見られることはありませんが、レベルの高い大学で高い水準の勉強をすることで試験を優位に進められるでしょう。

学部に関しては、学部以外の学部から教員になるのはアリ!です。大体の学部で教職課程を用意しているため、教育そのものについて深く学びたいなら「教育学部」、それ以外の専門分野を深めたいなら「政治経済学部」「社会学部」など、自分の興味に応じて選んでみてください。

大学は勉強漬けで忙しい?教職必修授業ってどんな感じ?

教職を取る大学生の時間割

「誰かに教えられるくらいになるんだから、大学生活は勉強ばっかで遊べなそう…。」「必修の授業についていけるかな…?」実際に、教職をとる学生の時間割と、その授業内容の例を見てみましょう!

教職を取る大学生の時間割

教職を取る大学一年生の一週間のコマ数は15~16コマ。うち、学科の必修や英語科目を除いた教職科目は4~5コマ。一日3~4コマということになります。教職を取らない同学部生の一週間のコマ数は10~12コマなので、やはり勉強量は多くなります。

また、3免許(中高地歴公民)取得のためには、80~90単位必要です。これは国英に比べて1・5倍の単位数になります。
週3以上・夜遅くまで活動する部活やサークルと両立するには工夫が必要そうです。

教職の授業ってどんなことやる?

教職概論…教員になるために必要な基礎的知識を学びます。社会における教員の役割などについて考えます。
政治学・法学・社会学…社会科の専門知識を深めます。
体育科目…社会科教員でも体育科目が必修になっています。大学によって様々ですが、バトミントン・テニスなどに加え、クラシックバレエ・ダンスなどの科目も履修できます。
生徒理解と教育相談…心理学やカウンセリング理論を学び、生徒の教育相談に応じる練習をします。
介護体験実習…中学校教員を目指す生徒には、特別支援学校での介護体験実習が義務付けられています。

教員の世界って厳しい…?年収はどのくらい?

教育・学習支援業の離職率は大卒47.3%という統計が出ています。多忙なスケジュールによるストレスなどから、このような結果が出ているようです。実際、その多忙さに見合う収入は得られるのでしょうか。

年功序列の教員世界

教員の平均年収は約662万です。ただし、年功序列が大きい職業のため、平均年齢は高く、40~50代の教員が年収の底上げをしている状態です。初任給は20万ほどになります。

私立学校の収入は公立高校に準じるようになっているため、両者の収入に差はありません。ただし、私立の場合、部活顧問などに対して時間外手当が支給され、年収にして120万ほどアップします。公立の場合、時間外手当は支給されませんが、公務員扱いのため福利厚生が厚く、安定しているといえます。

まとめ

ここまで見てきたことをまとめると、教員になるために必要なことは「努力」だといえるでしょう。また、教員になった後もそれは変わらず必要です。担当科目についての知識を勉強し続けることはもちろん、生徒一人一人大切な時期を背負っていることを忘れずに、常に「人を育てること」の意味を考え続ける努力をしてください。

そう考えると、教員になるのはとても大変で、なれても厳しい世界だと感じるかもしれません。でも、自分の手で誰かが社会科を好きになって、その人が成功するのをお手伝いできるって素晴らしいことではないでしょうか。

「なぜ人は勉強しなければならないのか」ということはよく言われますよね。それはもしかしたら「興味の無い勉強をなぜしなければけないのか」と思わせてしまっている先生のせいかもしれません。 そんな先生が必要とされなくなるように、ぜひ、この記事を見たあなたは、「社会科」に興味をもつ生徒を増やせる、素晴らしい教員を目指してみてください。

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