裁判官の平均年収や給料は階級によって増減する?

masman

by idu

更新日:2019-06-06

公開日:2019-05-29

裁判官平均年収

裁判官には6種類の階級があるのですが、その階級ごとに年収や給料が増減することがあるのでしょうか?一般的には昇進や勤続年数と共に増える年収・給料が減るとしたら、それは一体どんな時なのか。30歳・40歳代の平均年収等の真相を解明します。


裁判官は「裁判官の報酬等に関する法律」という法律第75号によって給料や年収を定められています。

今回は日本国内でも高収入である法曹三者の中の裁判官はどれくらいの給料があり、30歳代や40歳代でどの程度の平均年収になるのかをご紹介していきましょう。

そして給料や年収に増減がある民間企業と同じように、裁判官の給料や年収にも増減があるのかの真相も解明していきます。

各階級の給与

裁判官 各階級

日本国憲法第79条6項で「最高裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は在任中、これを減額することが出来ない」とされ、そして日本国憲法80条2項でも「下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は在任中、これを減額することが出来ない」とされています。

というわけで、日本国憲法で定められた通り、裁判官は在任中に給料・年収が減額される事はありません。

司法試験に合格し、司法修習を終え二回試験に合格した後に初めて任官される「判事補12号」となってから約20年ほどは毎年昇進し、給料・年収も上がっていきます。

判事補

初めて裁判官に任官されると、判事補12号という等級になります。判事補は12~1号まであり、任官3年目で簡易裁判所判事か10年後に判事に任命されるかで給料や年収が変わります。

まず判事補の月の給料の一覧を表にまとめたのでご覧ください。

   
判事補の月収一覧
判事補12号 232,400円 判事補6号 304,100円
判事補11号 238,500円 判事補5号 319,200円
判事補10号 245,200円 判事補4号 341,200円
判事補9号 254,100円 判事補3号 364,500円
判事補8号 276,500円 判事補2号 387,400円
判事補7号 286,800円 判事補1号 421,100円

判事補は単独で裁判を行う事が出来ない階級ですが、それでも任官から10年足らずで給料30万円越え出来る職種です。

続いて年収ですが下記の表を見ると分かるように、約600~950万円となっています。

大体30歳代前半で、社会人から裁判官を目指した方なら40歳代で判事補8~2号となるため、平均の年収は約820万円程度となります。

  
判事補の年収一覧
判事補12号 6,003,944円 判事補6号 6,911,694円
判事補11号 6,078,803円 判事補5号 7,078,021円
判事補10号 6,171,560円 判事補4号 7,607,032円
判事補9号 6,290,210円 判事補3号 8,105,560円
判事補8号 6,589,067円 判事補2号 8,765,984円
判事補7号 6,727,928円 判事補1号 9,501,857円

判事

順調に任官から10年が経つと「判事」という階級に昇給します。判事は8~1号の8等級あり、判事補の2倍以上の給料となります。

それでも判事4号までは自然と昇級していくのですが、判事3号の壁が厚く昇級するのが難しい等級なのです。

判事3号となると大抵が地方裁判所の裁判長に指名されますが、その上の2号以上への昇級は官職の開示をしていない為、同じ判事であってもわからないのです。

  
判事の月の給料一覧
判事8号 516,000円 判事4号 818,000円
判事7号 574,000円 判事3号 965,000円
判事6号 634,000円 判事2号 1,035,000円
判事5号 706,000円 判事1号 1,175,000円

判事になるには最低でも10年間判事補として勤めないといけないので、早くても30歳代中頃から後半で判事に任官される事となります。

社会人経験がある方であれば、その年数分遅くなるので30歳代後半から40歳代にかけてで判事になり、平均の年収は約920万円程度と高くなっていきます。

等級が上がるごとに責任が重くなるのと同時に報酬が高くなっていくシステムですから、その分仕事量も増えたりします。

  
判事の年収一覧
判事8号 10,308,132円 判事4号 16,341,185円
判事7号 11,466,797円 判事3号 19,277,803円
判事6号 12,665,471円 判事2号 20,676,193円
判事5号 14,103,761円 判事1号 23,472,973円

高等裁判所長官

判事任官20年を越え、地・家裁判所所長を務めたものの中から高等裁判所長官にまでなると、東京都とその他の長官で給料が変わります。

法的には違いや格差を明確にされてはいませんが、事実上の格付けがあるとされていて、東京高等裁判所長官の給料は下級裁判所裁判官の中でトップの給料をもらっています。

7つある東京以外の高等裁判所には給料・年収面は同格とされていますが、人事上の序列がありトップが大阪で、次いで名古屋・広島と続き、最下位が高松とされています。

階級 給料 年収
東京高等裁判所長官 1,406,000円 28,087,661円
その他の高等裁判所長官 1,302,000円 26,010,053円

最高裁判所長官・判事

日本国内の裁判所トップである最高裁判所の判事・長官の給料・年収をそれぞれ表にしてみました。

どちらも下級裁判所との金額の差は高く、最高裁判所長官となると年収が総理大臣や日銀総裁とほぼ変わらない金額になるのです。

   
最高裁判所長官・判事の給料・年収一覧
階級 給料 年収
最高裁判所長官 2,010,000円 40,153,769円
最高裁判所判事 1,466,000円 29,286,281円

簡易裁判所はまた違う

簡易裁判所

簡易裁判所の判事の任官に関しては各地方裁判所に設置されている簡易裁判所判事推薦委員会によって審査され、高等裁判所長官を経て推薦され、再度簡易裁判所判事選考委員会で選考します。

簡易裁判所判事は司法試験に合格した者の中から選ばれるだけでなく、裁判所事務菅・調査官・書記官や法律学の教授・准教授、検察官や弁護士からも選ばれる事があります。

他の下級裁判所判事達とは別の給与形態がある理由ははっきりと明確にされていませんが、一般職の職員の給与に関する法律(昭和25年法律第95号)により1号~4号までの報酬を受ける簡易裁判所判事は指定職棒給表を適用されるのです。

  
簡易裁判所判事の給料・年収一覧
階級 給料 年収 階級 給料 年収
簡易裁判所判事17号 232,400円 6,003,944円 簡易裁判所判事8号 364,500円 8,105,560円
簡易裁判所判事16号 238,500円 6,078,803円 簡易裁判所判事7号 387,400円 8,765,984円
簡易裁判所判事15号 245,200円 3,171,560円 簡易裁判所判事6号 421,100円 9,501,857円
簡易裁判所判事14号 254,100円 6,290,210円 簡易裁判所判事5号 438,500円 9,881,804円
簡易裁判所判事13号 276,500円 6,589,067円 簡易裁判所判事4号 574,000円 11,466,797円
簡易裁判所判事12号 286,800円 6,727,928円 簡易裁判所判事3号 634,000円 12,665,417円
簡易裁判所判事11号 304,100円 6,911,694円 簡易裁判所判事2号 706,000円 14,103,761円
簡易裁判所判事10号 319,200円 7,078,021円 簡易裁判所判事1号 818,000円 16,341,185円
簡易裁判所判事9号 341,200円 7,607,032円 簡易裁判所判事(特別階級) 裁判官の報酬等に関する法律により 965,000円 19,277,803円

裁判官にもボーナスがある?

裁判官 ボーナス

裁判官も民間企業と同じように夏と冬にはボーナスがあります。国家公務員はボーナスとは言わずに「期末手当」「勤勉手当」と呼び、この二つを合わせたものが民間で言うボーナスにあたります。

期末手当・勤勉手当共にこちらも法律で定められた金額がありますが、最高裁判所長官・判事、高等裁判所長官は期末手当のみの支払いとなり、勤勉手当はありません。

裁判官のボーナス

階級と金額を一覧にまとめてみました。期末・勤勉手当は平成30年から4.45月分の支給で、平成14年度までは6月・12月・3月の3回支給されていたそうです。

支給月分は1~2年ごとに改定されていて、一番少ない時で3.95月分、多い時で5.25月分でした。

ボーナスだけを見ても、30歳代で100万円越え、40歳代では150~200万円程が支給されるようになります。

  
裁判官の階級と手当一覧
階級 6月期期末手当 6月期勤勉手当 12月期期末手当 12月期勤勉手当
最高裁判所長官 5,350,117円 5,859,652円
最高裁判所判事 3,902,125円 4,273,756円
東京高等裁判所長官 3,742,420円 4,098,841円
高等裁判所長官 3,465,598円 3,795,655円
判事8~1号 545,025~1,241,093円 828,438~1,886,462円 675,831~1,538,956円 828,438~1,886,462円
判事補12~1号 385,169~751,590円 263,541~782,824円 432,333~861,579円 263,541~782,824円
簡易裁判所判事17~1号 385,169~1,019,281円 263,541~1,549,307円 432,333~1,263,908円 263,541~1,549,307円

給料に含まれる手当てには何がある?

裁判官 手当

判事補5号と簡易裁判所判事10号までは初任給調整手当があります。初任給調整手当とは、一般職の国家公務員との給料の均衡を図り「裁判官の報酬等に関する法律」で定められたもので、19,000円~87,800円までがそれぞれの等級に支払われています。

判事補1号と簡易裁判所判事5号までは扶養手当があり、配偶者・父母で6,500円、子供は1人10,000円が支給されます。

その他地域手当、広域移動手当、住宅補助等の福利厚生が充実しています。

裁判官の平均年収~30歳代・40歳代~

裁判官 平均年収

一通りの給料・年収を見ていただいたところで、働き盛りの30歳代・40歳代の平均年収をまとめてみました。

大抵30歳代は判事補の階級なのですが、30代前半で平均670万円程度、30歳代後半になれば平均で770万円程度となります。

40歳代ともなれば判事となり40歳代前半で平均860万円程度、40歳代後半ともなれば下級裁判所所長になる方も出てきますので平均でも970万円程度にはなるでしょう。

30歳代40歳代、どの年代でも日本の平均年収をかなり上回っているので、かなりの高収入な職業であると言えます。

裁判官は階級で平均年収や給料が増減するのは本当? まとめ

裁判官は法律で給料や年収が決まっているので、基本的には増えるのみで減ることはありません。

ですが判事から簡易裁判所への異動で減る可能性はあります。基本的には判事補・判事と同等か上の簡易裁判所判事の階級になるように定められていますが、定年からの簡易裁判所への異動となれば可能性はゼロではありません。

30歳代や40歳代の平均年収は一般の民間企業より高く、長く判事を勤めれば生涯年収は約3億円にも上り、給料面でもやりがいのある仕事だと言えます。

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