裁判官の就職先や主な活躍の場はどこ?裁判所以外の勤務地もある?

masman

by idu

更新日:2019-06-25

公開日:2019-06-03

司法試験に合格し司法修習を修了後、晴れて裁判官に任命された方がまず働く勤務地は一体どこになるのでしょうか?地元近く?それとも地方?裁判官が活躍するのは実は裁判所だけではないんです!主な就職先や活躍の場、勤務地について詳しく解説していきます。


裁判官に任官されるとまず就職先として、全国各地の裁判所、主に地方裁判所に新人判事補として勤務する事になります。

地方裁判所にて先輩裁判官と共に法廷で議論する事で裁判の流れを学び、一人立ちしていくのです。

そんな裁判官でも裁判所以外で活躍する事が多々ある事を皆さんはご存知ですか?

裁判官の就職先や裁判所以外の活躍の場所、勤務地について解説していきます。


裁判官の就職先・勤務地

裁判所

裁判官として任命されるのですから、基本的には裁判所に就職する事になります。

最初は新人裁判官として判事補12号という階級から始まり、約10年が経過すると判事8号という階級になり、地方・家庭裁判所所長を経て高等裁判所判事・長官や最高裁判所判事・長官まで上り詰める優秀な方もいます。

判事補としての就職先、判事としての就職先となる裁判所についてご紹介していきましょう。

地方裁判所

判事補として最初に任官されるのは地方裁判所です。地方裁判所は各都道府県庁所在地と函館市・旭川市・釧路市の50ヵ所に本庁があり、それぞれの支部が203ヵ所設けられていて、そのすべてが勤務地となります。

新任判事補として資料や証拠を読み込みまとめたものをレポートにし、先輩裁判官2名と行う合議の場で指摘を受けたり指導してもらう事で一人前の判事として成長していきます。

裁判官は3年に一度必ず転勤があるので、その際の就職先には地方裁判所のみならず、家庭裁判所や簡易裁判所もあるのです。

家庭裁判所

家庭裁判所は各都道府県庁所在地・函館市・旭川市・釧路市の50ヵ所に本庁があり、203ヵ所の支部と77ヵ所の出張所で構成されていて、そのすべてが勤務地となります。

判事補に任官され5年以上が経過すると最高裁判所の指名により「特例判事補」として、判事と同じように単独で審議を行う事が出来るようになり、合議体に2人同時に加わることや裁判長を務める事も可能になります。

簡易裁判所

簡易裁判所は全国の主要都市・中小都市に438ヵ所設置されていて、訴訟目的額が140万円以下の請求事件や罰金以下の比較的軽い刑とされる訴訟事件を担当する裁判所です。

判事補に任官されてから3年以上経過すると簡易裁判所判事に任官される事があり、簡易裁判所では基本的に単独審で裁判が行われます。

勤務地として438ヵ所あるのですが、裁判官の人数が少ない為、一人で複数の箇所を兼任する事もあり、月に数回しか裁判が行われない勤務地もあるのです。

裁判官の活躍の場

裁判官の活躍の場

裁判官が裁判所以外に活躍する場所として、外部経験と言われるものがあります。

任官して10年以内の判事補に、多様な経験や知識を備えた視野の広い判事になるよう育成を目的として、裁判官会議で議決された制度なのです。

外部経験として出向する活躍の場には訴訟検事や弁護士、法務省で、裁判官としての知識等を活かして行政事務や検察官・弁護士の業務を行う他、以下の職種があります。

行政官庁

裁判事務に関連しない行政事務を行う事を目的とした出向で、勤務地としては内閣官房や金融庁、外務省・総務省や厚生労働省等の省庁で原則2年間、検事の身分として働きます。

その他、公正取引委員会や証券取引等監視委員会、国税不服審判所等へ裁判官の法知識や経験を活かした行政事務を原則2年、検事併任で事務官や審判官としての活躍の場を設けています。

在外公館

在外公館とは日本国外にある日本の大使館や総領事館、政府代表部にて原則2年間、外部事務官として出向します。

司法の仕事ではない為、判事任命資格でもある10年に算入されません。勤務地にはアメリカ、中国、スイス、フランス等の大使館や総領事館、国連があり、海外における日本の代表として外交政策を担っています。

法整備支援

海外で活躍する事を期待されているのが法整備支援で、裁判官の法的知識や経験を活かし、主に東南アジア諸国での法整備に関して支援を行います。

期間は1年~2年で、検事若しくは独立行政法人国際協力機構の長期専門家として勤務します。主な勤務地としてベトナムやミャンマー、カンボジア等があり、裁判官では無く検事として活躍しています。

民間企業研修

国内の大手民間企業や日本銀行を就職先として1年間出向し、経済の実情やその業務について理解を深め、裁判官としての知識や視野を広げる目的で勤務します。

製造業で3交代の工場作業や営業、総務等に就く事もあれば、商社で営業や管理業務、小売店にて開店作業や品出し、販売業では商品の流通を経験したりクレーム処理をする事もあります。

基本的には主要都市にある大手の民間企業が勤務地となり、民間の視野を持った裁判官として活躍する事を目的に設けられた研修制度です。

海外研修

海外の大学や裁判所に1年~2年、判事補として諸国の法律に関して学び、研究する事を目的として行われています。

アメリカやイギリス、ドイツ・フランス、カナダ等の裁判所やロースクールで学んだり研究したことで視野が広がり、日本でも大きく活躍する裁判官になるよう期待されています。

裁判官の退職後

裁判官 再就職

高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所の裁判官は65歳、最高裁判所・簡易裁判所の裁判官は70歳が定年とされています。

高等裁判所や地・家裁判所から定年が70歳である簡易裁判所に再就職先を求めることも出来るのですが、再就職事情に民間とは違う事があります。

裁判官は定年や辞職などで退職した後の再就職先に関して、国家公務員法で決められた手続きを踏まなければいけないということなのですが、その手続きは以下の通りとなります。

3つの規制

裁判官の再就職・天下り問題に対して斡旋規制・求職規制・口利き規制の3つの規制を国家公務員法に制定・導入したことで、国民からの批判を受けないようにしたものです。

営利企業や利害関係にある企業に対し、情報提供を行う事や再就職するよう要求したり依頼する事を禁止し、働きかけを受けた職員には監察員に届け出るような規制を設けました。

再就職情報の届出

裁判官は退任・辞職後に再就職する際に離職する階級や職場、再就職先とその地位を届け出る事が法令により定められ、義務となっています。

在職中のみならず、離職後2年以内の国家公務員OBで管理職職員だったものも含まれ、再就職の情報は裁判所のホームページで公表されていて、大抵が早期退職による再就職であり、地方公務員や管工事業、司法制度による支援先であることが確認できます。

再就職に関しての注意点

裁判官は自ら積極的に再就職活動を行うだけではなく、利害関係にある企業からの誘いに応じて情報を提供したり、約束をする事も違反になるので気を付けなくてはいけません。

利害関係のある企業で活躍を期待されて雇用される事を禁止しているのではなく、直接雇用でなく報酬の有無も問わず、顧問や参与・アドバイザーのような地位に就く事を禁止しています。

裁判官が就職するのは裁判所だけ?その他の活躍の場や勤務地とは?まとめ

裁判官は裁判所だけが就職先では無く、出向や派遣でも活躍できる場所がある事が分かっていただけたでしょうか?

日本国内だけではなく、海外にも勤務地があり、判事補として任官され10年以内の方たちすべてに外部経験してもらえるような整備が整えられています。

裁判官としての経験だけでなく、一般企業や海外の裁判や法の知識を体験し、経験値を増やす事でより国民の目線に立てる裁判官を増やしていこうとしているのです。

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